im@s-SS「ジャンルミステリー」
4455 昼下がり。 すれ違うのは営業周りのサラリーマン、買い物途中の主婦、寄り道で歩き回る学生達。 伊織と千早は、無邪気に走りまわる小学生の後を追うように、小走りで進行していた。 「あーっ、もう! タクシー代くらいケチるんじゃないわよ、うちの事務…
転結における倣わしとして、私はまず、ある死体について語らなければならない。 なんてことない、ただの人身事故。自殺、といった方がわかりやすいかもしれない。 その挽肉が男性だったのか女性だったのか、私にとって、性別なんてどうでも良かった。まして…